津波伝承絵本「普代村を守った奇跡の水門」に関わる普代村の活動が、地方自治体等の優れた広報活動を表彰する「令和4年全国広報コンクール(日本広報協会主催、読売新聞社など後援)」広報企画部門において入選及び読売新聞社賞のダブル受賞を達成しました。
〈コンクール概要〉
全国広報コンクールは日本広報協会が地方自治体等の広報活動の向上に寄与するため、昭和39年に開始しました。普代村が入賞した広報企画部門は、戦略的・複合的な広報キャンペーンやプロモーション等の取り組みを対象とするもの。入選作品6点の中から、地域の課題や人物等を取り上げ、住民目線を生かした、特に優れた作品として読売新聞社賞に選ばれました。
〈作品概要〉
東日本大震災から10年の節目に、災害の教訓を後世に伝える絵本を発刊。内容は、村と交流を続ける追手門学院大学(大阪府)の学生が制作した、紙芝居が基となっており、村がクラウドファンディングにより絵本化の資金を募りました。発行に際し、村では絵本の内容を補完する空撮映像や、アナウンサーによる朗読動画を投稿。また、村内の子どもたちの震災学習に活用しているほか、岩手県内304校の小学校に絵本を寄贈しました。
〈選定理由(日本広告協会より)〉
東日本大震災から10年が経過し、災害の記憶の風化が伝えられる中、絶対に「風化」させてはならない教訓を若い世代を含めた多くの人々にきちんと伝えていくという志の高さが素晴らしい。小さな村が手作りで、地域を救った水門について絵本を作成して伝承する活動自体が大切なもの。絵本のコンテンツも優れたものであり、多くの人々にとって意義のある内容だと考えられる。
その手法も村でフィールドワークを行っている学生からの提案から発想し、防災の資料なども掲載していることや、資金をクラウドファンディングで賄い、動画やHPなども制作して、震災学習や読み聞かせなどの活動にも広げている。
絵本という素朴な手法を軸に複合的な展開を行った点、地元への強い影響力を高く評価する。
〈日本広報協会HP〉
日本広報協会HP全国広報コンクール 2022(令和4)年審査結果