初秋の普代村を祭り一色に染める3日間-
豪華絢爛で趣向を凝らした風流山車が村内を練り歩く
駅前の特設会場でのステージやアトラクションでフィーバー
9月上旬
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絢爛豪華な山車が村中心部を巡行するふだいまつり。岩手県北地域に多い風流山車が練り歩くお祭りで、例年9月上旬の3日間にわたり行われます。
初日は“お通り”。普代駅前に集結した2台の曳山は、祭り開始の狼煙(のろし)とともに運行開始。それにしても山車のなんと煌びやかなことでしょう。上組と下組の2台の風流山車ともに時代物語の一場面を再現しているのですが、ともかく派手。しかも、この風流山車には、折りたたみ式のカラクリが設えられており、山車が運行時のおよそ2倍の大きさになるのです。それはまるで合体ロボットが変身するかのよう。舞台場面が左右に広がり、上部がアップ。さらに、人形も登場するなどその仕掛けにビックリです。
揃いの半纏(はんてん)に身を包んだ曳き子たちにより曳き回された風流山車は、御輿、神楽に続き、村の中心部に。交通規制の敷かれた国道45号を南へ向かいます。
夕闇迫る午後6時前、中心商店街の南にある旧診療所跡に到着。その休憩時間を利用して普代中学生による「中野流鵜鳥七頭舞(うのとりななづまい)」が披露されます。軽快な太鼓の音とともに伝統衣装に身を包んだ踊り手が舞いを披露。約20分にわたり休むことなく踊り続る生徒たちに観客から惜しみない拍手がおくられます。
神楽が終了すると山車は北に向かいスタート。宵闇の中にライトアップされた山車が、より華やかさを増し浮かび上がります。曳き子たちのボルテージも、お囃子の掛け声も一層アップ。主だったポイントで停止しては、村内の喉自慢が“音頭上げ”を披露します。
午後7時半過ぎ、メインストリートに集結した2台の山車は、互いに向かい合って太鼓の競演を披露。下組の山車では祭りの無事を願って餅まきも行われ、初日の山車運行は終了します。
2日目となる“中日”には普代駅前特設ステージで、伝承芸能発表や歌謡ショウなどが開催され、たくさんの人だかりになります。夕方からは普代商工会青年部主催によるパフォーマンス大会が開かれ、村民が踊りや唄・芸などで観客を沸かせます。駅前広場には村内外からの多くの出店が並び、夜遅くまで盛り上がります。
最終日は“お還り”。普代駅前に再び集結したお御輿と山車は、午後2時に運行スタート。国道45号を経てそれぞれの地区へ戻ります。また、煌びやかに着飾った子供たちが練り歩く稚児行列や、お母さんたちによる流し踊りなども披露されます。